I like you

完全なる不意打ち

ハワイの夕日に想うこと

あらしさんのハワイコン、ライブビューイングに行ってきた。本人たちに会えるわけでもないのに始まる前には胸がドキドキしたし緊張もした。デビュー曲から始まるだろうことは想像できたけれど、まさか空から登場するとは。私が今まで生きてきた中で最も度肝を抜かれたライブの登場シーンは、風景コンの『滝の中からコンニチハ』なんだけれども(生の5人に初めて会えたという感動も含めて)、それを遥かに凌ぐ想像の斜め上を行くオープニングだった。西部警察かよ!というツッコミを心の中に押し込みつつも、専用ヘリに乗って現れた5人の王子様のスナイパーぶりに私と友人はもちろん、おそらくその場にいた誰もが歓声をあげ、またそのどよめきに映画館が揺れた。
まったく、つくづく期待を裏切らない人たちだなと感心してしまった。

大方の予想通りシングル曲メインのあまり冒険のないセットリストではあったけれど、ダンスパートが多かったので満足度が高かったなと思う。側転やバク転なども見せてくれたし本当にありがたい。個人的にはピカ、ピカダブ、ビリーブを振り付きでガッツリと披露してくれたのが嬉しかった。ビリーブは踊ってなんぼだと思っているのでお手降り曲に使われてしまうとどうしてもガッカリしてしまう。冒頭のお手手ブンブンとか回転式コンビ歌唱とか最後のロボット的モーションとか改めて見所満載。



ライブの途中に差し込まれるそれぞれのインタビュー映像は、過去に目にしたものや聞いたものも多々あったけれど、今現在の彼らが語るとなるとグッと来るものがある。スタッフさんの秀逸な編集により、相葉くんの発言のほとんどがオチ的に使われていて、それらがきちんと全て面白かった。私はどうにも彼の発する言葉が好きなんだなとしみじみ思った。

「ライブ始まってさ、楽しいじゃない、そうするとさ、俺時間よ止まれー!って思ってるからね。本気だよ?気持ち悪いでしょ?」

「アジアツアーでもさ、ホントに日本と同じように受け入れてくれてさ。ホントにおんなじようにさ。リーダー!翔くーん!まつじゅーん!にのー!相葉!(食い気味で他のメンバーのインタビューに切り返し)」

「(ライブとは?と問われ)リアルなんだけどファンタジー。リアルファンタジー!」

などなど、珠玉の名言のオンパレード。
どれも思わず大笑いしながら聞いていたけれど、リアルファンタジーというのは言い得て妙だなと思う。ライブでの数時間は現実での色々を捨て置いて夢を見せてくれるまさにファンタジーそのものだけど、その夢の空間を作り出しているのは生身の人間、スタッフさん達を含むあらしという集合体なんだよね。目の前で起きていることは全て現実なのに、その実体の中にそれぞれの夢を見るという構成そのものがリアルファンタジーだなと納得してしまった。



MCの途中、お着替えの際に掃けるシーンでニノちゃんの異変に気付いたんだけれど、気にして欲しくないところなんだろうな。
潤くんはね、スタスタと先に行ってしまうんだよね。それで素早く戻ってきてMC交代するの。それが彼のスタイル。
お着替えしてハワイアンアレンジのステージに移動する時にね、翔ちゃんはニノちゃんの側にいて「山田太郎でーす」って盛り上げながら歩くの。それが彼のスタイル。
適材適所。適材適時。バランスいいな。


大きな画面で観る5人の表情が本当に美しくて。飛び散る汗や、客席を見渡す優しい眼差しや、踊りながら乱れていく髪のそのひとつひとつが尊いものに感じられた。どの曲の時だったかたまたま写されたスタッフさんと思しき人たちが曲に合わせて一緒に唄っているのを観たときに、不覚にも泣きそうになってしまった。



白い衣装に着替えて出てきた彼らのご挨拶の言葉。
5人が5人、素晴らしかったんだ。

仲がいいと言われることが少なくない僕らだけど、そうしていないと立っていられなかったのかもしれません。

あのころのモヤモヤや葛藤は・・・今はありません。ともに人生を歩んで行きましょう。

本当に頼れるリーダーなんです!日本にいるみんなに出会って、僕の人生は百万倍楽しくなりました。

全員が楽しんでくれているかはわからないけど、全員が楽しめるコンサートを作ったつもりです。

メンバーのみんな、ありがとう。普段なかなか言えないので。



特に心に響いた部分を抜き出してみた。
普段はあまり弱いところを見せないようにしている翔さんが、不安ばかりを抱えていたデビュー当時の心境を伝えてくれたことに、15年という時間の重みを感じた。寄りかかりながら、支えあいながらじゃないと、と言う言葉がリアルに響いた。私には想像もつかないような身も心も削られるような場面を5人でスクラム組んで乗り越えてきたのかと思うと堪らない気持ちになる。
智くんが15年前に抱えていたモヤモヤ。その実体を理解することはできないけれど、今その気持ちはないと言い切った彼の瞳は比喩ではなく本当に澄み切っていた。幾筋も流れ落ちたその涙は自分自身のためでなく、そんな自分を支えてくれた全ての人たちへの想いが溢れたのかなぁと都合よく解釈してみる。だって、彼が泣くときには必ずその向かいにファンの姿があるんだもの。
リーダーの男泣きを受けて出だしこそうろたえてしまった相葉くんだけど。大人になったなぁ。ちゃんと涙を飲み込んで、頼れるリーダーですって断言してくれたんだよ。そんなことメンバーとファンはちゃんとわかってるけど、それでも「何もしないリーダー」のテイを貫いて鉄板ネタにしてきたというのにさ。胸を張って話す相葉くんの優しくも凛とした表情が忘れられない。
全員が楽しめるものを作ったつもりです。あ、主に作ってるのはJなんですけど。と付け足したニノちゃん。ライブを批評される時に、矢面に立たされることが少なくない潤くんへの労いの意味も含まれているような、そんな拡大解釈をあえてしてみた。先頭切ってくれるのはJだけど、それを良しとして表に出してるのはあくまでも俺ら5人だからな。そこんとこ勘違いすんなよって言ってくれたんだってことにしてみる。
そして、いつも挨拶の締めを任される潤くん。メンバーに対してありがとうってちゃんと言葉にできるなんて、素敵じゃないか。自分のことを認めたり大事にしないと周りの人を大事にできないと思うから。だから、同じメンバーを大事に大事に想っている彼らに、こちら側の私たちはすんごい大事にされているじゃない!とこれまた都合よく受け取ってみた。


総括して、とても良いコンサートだった。
ブラストだけに限らず、正直に言えばライブで聴きたい曲なんてシングル以外にも山ほどある。セトリや構成について、さも評論家ぶってあれこれ言いたいこともたくさんある。あるんだけれど、そんなあれこれをぶつける前に、私はあらしが好きなんだ。ブツブツ言いながらも、提示されたものに対して肯定的でいたい。世界でひとつくらい、理由もなしにただ好きという気持ちだけで受け入れてしまう対象があってもいい。少なくとも彼らは命がけでステージを創りあげているんだもの。こちらだってそれ相応の気持ちで受け止めたい。


終演後、友人と2人で語らって出た結論。

嫌いになる理由がないね。
ますます好きになっちゃったね。

アイドルと、いやあらしさんと共に歩む人生は時に辛く厳しいけれど、出会えたことで私の毎日は百万倍楽しくなったんだから、そりゃもう折に触れてありがとうと叫び続けるよ。